『告白』(湊かなえ 著)読了

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ふと本を読みあさりたくなって、たまっていた楽天ポイントで4冊ほどまとめ買い。本当は新書とかドキュメンタリーなども読みたいんだけどねー、そういうのは本屋さんでぱら見しながら選びたいので、まずは自分の好きなテリトリーからと。ミステリーを二冊とSFを二冊。

松たか子さん主演で映画化されたものの原作本ね。映画のCMを観て少し興味があったのと、「どんでん返しのラスト」というコマーシャル文に負けないラストなのか、と思って(笑)。たいてい、それほど返ってないけど? か、とっちらかるか、奇抜すぎてわけわからずに終わるかという。

体裁は、章ごとに違う人物が独白する、全編が一人称の形。地の文や会話文はありません。読んでいるほうは息をつく間がないので、慣れるまでちょっと疲れるかも。

冒頭は女性教師のターン。場面は教室で、受け持った生徒たちに別れの言葉を伝えている場面。コミカルかつシニカルな言い回しが随所に見られ、読み始めは「笑うとこか?」とも感じますが、たとえ話をしているようでいて「この中の某が」「どのように娘を殺したか」淡々と事実を語っていきます。

その次の章では級友、次の章では犯人と、それぞれの独白で事件の全貌が読み手にも分かっていきます。そして最後は…

全編に不気味さの漂う小説です。けれど、最後がなあ。もっとぐぐっと来て欲しかったなあ。終わりに向けてトーンダウンしてしまった感も否めねえっす。

ただ、全編が独白という形を取ることによって、ミステリの常道である「地の文は嘘を付かない」を踏まなくても良くなった。つまり、独白している人たちの中には、部分的に本当のことを言っていない可能性もあるわけです(※)。これは面白いと思いましたねえ。逆に言うとこれをもっと生かして、もっと読者を煙に巻いてくれたらよかったなあと(笑)

※「部分的に本当のことを言っていない可能性」告白 (湊かなえ) – Wikipediaの関連項目の信頼できない語り手を参照のこと。叙述トリック大好きです。

…とまあ好き勝手書いてきましたけれど…
私は映画を観ていませんが、本を読んだあと、この女性教師のセリフを松たか子さんがどう演じたか観てみたくなったな。DVDでも借りてみようかな。