みかん果汁で煮るジューシーはっさくオランジェット

2014年2月25日料理

こなさんみんばんは。ウェブ屋クッキングスイーツ部です。
オレンジピールのチョコがけ、オランジェット。うまいよな、大好きなんです。

でも買うと高いですよね、10本や20本で1000円だの2000円だの。これ自作なら、はっさく3個で36本くらい取れて、かかった金額はチョコ含めても数百円。この差額をぐふふって思う瞬間がエクスタシー。

ジンジャーシロップを作ったときもそうですが、「買ったら高いものを安く、自分好みに作って満足する」のが好きなのです。決して料理好きではありません。「今日は弁当、外食なら1000円が飛んでる。ぐふふ」とほくそ笑むのが好きなのです。

材料

はっさく3個、みかん2個、ビター板チョコ2~3枚、上白糖、ココアパウダー(純ココア)適量。揃えておきたいのクッキングシートや温度計で、テンパリングに電子レンジを使うなら耐熱ガラス容器とか。あと冷蔵庫。北国なら外でOK。

本当はオレンジで作りたかったのに、スーパーになかったんですよ…。はっさくばかりズラズラ並んでいたのです。みかんもたまたま母親が差し入れしてくれたものだし、行き当たりばったり最高。そんな人生。

作り方

下ごしらえ一日め

  1. 【洗浄】塩をつけてはっさくの表皮をじょわじょわとこすり、洗う。十字に包丁を入れ皮が四等分されるようにむく、ヘタは取る。甘みがなかったので果肉は不使用。食え。
  2. 【ふやかし、皮をキレイキレイ】鍋に湯を沸かして皮を入れ、再度沸騰したら冷まして一晩置く。そのあいだ、水を3回ほど入れ替える。

下ごしらえ二日め

  1. 【ワタ取り】皮の内側のうにゃってる部分をピーラーでこそぐ。好みで残し目にするという人もいましたが、苦味加減がわからないのでうにゃうにゃ部分はほぼ取りました(後述します)。取り過ぎるとあとあと破れやすくなるので注意。
  2. 【茹でて苦味取り】鍋に湯を沸かし、沸騰したら皮を入れて10分ほど煮立たせたあと、優しく茹でこぼして皮を水に晒す。これをもう二度ほど繰り返す(苦味とり)。最後ザルにあげて水を切ったら皮の重量を測っておく。

ようやっと本題、煮ます

  1. みかんを絞る。絞り切れない果肉や薄皮は不織布に入れておく。みかんを使ったのは今回のはっさくがあまり甘くなかったためで、バレンシアオレンジやいよかんなどなら果肉を使えば良いと思います。ポンジュースでもいんじゃね。
  2. はっさくの皮を縦に、1センチから2センチくらいの幅になるように切る。鍋に切った皮、皮と同量の上白糖、みかん果汁と果肉を入れ、足りなければひたひたまで水を足して煮立たせる。ふつふつ沸いてきたら弱火で30分から40分くらいじっくりと。
    はっさくの皮をみかん果汁と水と砂糖で煮る
    焦げ付かないように火加減を調整しつつ、鍋をみつつ、ひたすらひたひたひた…
  3. 40分後。煮汁にとろみが付いて、皮が透き通ったら頃合い。クッキングシートに一枚一枚並べて乾燥へ。形は良くないけどエモーション感じて。
    煮込んだはっさくの皮をシートに並べて乾燥へ

皮を乾燥する

  1. できれば早く乾かしたい、といってオーブンもない俺の味方といえば…? そうだね! 浴室乾燥機だね! まずは洗濯だ。
    【参考:華麗なる乾燥生姜(乾姜)の作り方と生姜の話もろもろ

今回の手順で一番の山場はこれでした。いつもどおり洗濯? したあと、いざ浴室乾燥という段で「熱源機異常」エラー。風呂の追い焚きもできないよ困ったなーとピコピコやっていたら奇跡的に復活したので、ギリセーフだったんですよー

乾燥はいろいろやりかたがありますが、電子レンジでは糖分の塊のせいか薄い皮だと焦げるものもありました。冷蔵庫だと「乾燥せずべっちょり」という記事もあり、庫内の匂いが移ってもいやなのでこれも却下。浴室乾燥機なら1時間強ってところかな。ぜひご設置ください。

浴室乾燥機もオーブンもなければ、冬場ならやはりお外乾燥ですね、とりあえずチョコを絡められる程度に外側が半乾きになっていればよいです。乾きすぎてカラカラだと食べるとき硬いし、ニチャーって歯にくっつきます。ニチャリング怖い。

それにしても美しかったな、煮込んで乾いて透き通ったはっさくの皮は。

煮込んで乾燥させたはっさくの皮

適当すぎるテンパリング、そしてフィナーレへ

直前まで湯煎法でテンパリングする気満々だったのに、温度計がどうしても見つからなかったんです。しかたないので電子レンジ法で。

  1. 板チョコ3枚を刻みます。ガラス容器に入れて1分レンチンして練り練り、また30秒レンチンして濡らしたふきんの上に乗っけて練り練り。また20秒あっためて練り練りを数回繰り返します。本来はビターチョコレート、28度くらいから32度くらいのあいだでテンパリングをするようなのですが、この手順で実際何度くらいをテンパリングされていたのか、チョコよ。
  2. てけとーテンパリングもどきでトロトロになったチョコに皮をくぐらせ、クッキングシートに乗せ、乾く間際にココアパウダーを振って冷蔵庫で1時間ほど冷やしたら…

できあがり! おめでとう!

真剣にテンパリングやる人に殴られそうなテンパリもどきでしたが見てよ、白いうねうねも見えないし、そこそこ艶が無くもないよ(言い方弱い)。

オランジェット完成

みかん果汁で煮たからか、それとは関係ないのかわかんねえけどジューシーでうっまーい。お口に広がる爽やかな柑橘の香り、ずいぶん時間が経ってもふわふわ香っています。それに、なんてブラックコーヒーによく合う食べ物なんだ、これはうまいぞ。天才だ。

(よかった…普通にオランジェットっぽくなって本当に良かった…これだけ手間かけて微妙な感じだったらどうしようかと思った…)

今回の反省とか感想

  • 全体的に皮を乾かし過ぎました。それに案の定、厚めの方がジューシーで食感がよかった。なので次回はもうすこし内側のワタを残すか、ほとんど取らないくらいでもいいかな。そのかわり苦味取りをもう一工程くらい増やそうか。
  • ふやかしたあとはピーラーだと弱い力で大胆にワタが取れちゃうので、今度はスプーンにしようと思います。
  • ココアパウダーわざわざ買っちゃったけど、缶バンホーテンでよかったんや(あほ
  • オランジェットってリキュールを入れるものらしいんですがーそんなもん家にねえしー。ただ仕上げにオレンジリキュールがあるとさらに香りがよいかな。
  • 外をビターチョコで包むなら、皮と同量の砂糖は多すぎでは? …と半信半疑で煮ましたがちょうどよいくらいでした。
  • 今回使用したのは明治のBLACK。もうちょっとお金をかけるなら、カカオ分80%のようなビターチョコも面白いかも。

テンパリングについて

恥ずかしながらテンパリングという言葉が「temparature」温度調整のことだとは知りませんでした。温度を適切に上げ下げして、白いうねうねが出るのを防いだり、乾いた時に艶が出たりするようにするためなんだそうですね。ただ湯煎で溶かすだけじゃだめなんだ…

テンパリングとは、とインターネットで検索すれば、その理論や方法などたくさん出てきます。 おおざっぱにいうと、チョコレートは結晶の固まりとなってできていますが、その結晶を構成する脂肪分=脂肪酸にはいくつもの種類があって、それぞれに溶ける温度が違い、結晶になったときの結晶の大きさや安定性が違います。チョコレートの全体を小さく安定性のいい種類の結晶に揃えることで、いい状態のチョコレートになるわけです。その作業を結晶化といいます。その手段として温度調節をするわけです。(テンパリング〈1〉 – シェソア – Yahoo!ブログ

奥が深いよお母ちゃん。テンパリングで参考にしたのは以下の記事。

ネットで探った作り方

大変参考にさせていただきました。

もう一回リベンジしてもいいし、いよかんが旬のうちに今度はマーマレード作ってみるのもいいな。紅茶に柑橘系のジャム入れて飲むの好きなんですよ。ではでは!

料理

Posted by サル