Chrome使いによるVivaldiレビュー。既存ブラウザには…?
今年の4月に正式版1.0が公開された、ChromiumベースでOperaのBlinkをレンダリングエンジンとするウェブブラウザ、Vivaldi。
私がここ五年ほどデフォルトにしているブラウザはChromeです。
アクティブな拡張は10個程度に抑えているけれど、読み込みが遅いと感じることが多くなりました。
Chrome以外の要因としてはうちの回線が太くないことや、読み込むページのSNSウィジェットがクソ重かったりリクエストが多かったりということもあると思うのですが。(うちの建物の回線の速さは10年経っても一緒です。メガです…MEGADETH…)
そこのところVivaldiさん、どうなんですか。
Chromeの拡張が使えるらしいので、遅ればせながら試してみました。何事もね、実際使ってみなければね。
インストールからセットアップ。第一印象は既視感。Operaの皮をかぶった…なにかの皮をかぶったOpera…つまりOpera。
Chromeからの環境移行
ブックマーク
Chromeからだとブックマーク、パスワード、履歴がインポートできます。ユーザを追加して切り替えている場合はユーザーを選んでインポートが可能。
インポートはそのほかSafariやOpera12.xやFirefoxなどに対応。大昔はブックマークの移行にツールが必要だったりしましたが、各ブラウザがこういった設定を備えている時代になりました。
拡張
拡張のインポートはないので手動で入れなおすことになると思うのですが、設定ファイルはChromeから移植できます。
【Chrome】/Users/ユーザー名/Library/Application Support/Google/Chrome/Default/Local Storage
※ユーザを追加している場合は …/Chrome/Profile 数字/Local Storage となる
上のディレクトリにある
chrome-extension_(デベロッパーモードで表示されるID)_0.localstorage
chrome-extension_(デベロッパーモードで表示されるID)_0.localstorage-journal
を、以下のディレクトリへエイヤー。
【Vivaldi】/Users/ユーザー名/Library/Application Support/Vivaldi/Default/Local Storage
とりあえず、普段使っているChrome拡張はそのまま使えました。
PreferencesとかExtention関係のファイルとかLocal Storageフォルダそのものを移行させてもいけるのかもしれませんが、一応別アプリケーションなのでやめました。
気になったところを箇条書きで(2016年5月10日時点)
アイコンがブラウザっぽくない、というどうでもいい点は除きます。
- マシンスペックに依るのか、アプリケーションの起動がクソ遅いときがある
- Speed Dialを使わない、という選択肢はないのだろうか
- ブラウザを起動したら空白ページにしたい→設定で、ホームページと起動時のページにabout:blankを指定する
- だが新規タブではスタートページが開く。すさまじくSpeed Dial推し
- 開いたblankページにローカルのファイル、画像ファイルなどをドラッグしても無反応
- なんでもいいから、ページにアクセスしたあとはそのタブで開ける。拡張のMarkdown Preview Plusでmarkdownビューワとして使うことが多い自分は…
- 動き・もたつきに関係しそうな設定はオフにしたほうがよさそう
- マルチユーザ、ユーザ切り替えに対応していない
- 赤を主張してくる大げさなUIがきつく感じる
- ページコンテンツの色によってタブや背景が変えられるのは面白い。当ブログの場合はターコイズブルーになって綺麗です
- アドレスバーの日本語入力、打ち始めが「あ」だとひらがなで確定されてしまった。五十音すべては試していない
- 開発者ツールはSeparate Windowsでしか開けないのか
- 当たり前だがVivaldiで開いているタブはiOSのChromeアプリに出ない、その逆もできない
- VivaldiのiOSアプリや複数端末での同期は開発中らしいけど
- ログインしていればGoogleの「ウェブ履歴」はつかえるけれど
「…もう! 貴方ったらそうやって文句ばっかり! 私褒められて伸びる子なんだからね!」と言われそうなので
使えるかも、と思った機能
Webパネル
例えばGoogle検索をWebパネルにしておくと、パネル内で検索してタブで検索結果を開く…というような使い方ができるんですね。通常のタブと混在しないので、誤って検索結果一覧まで閉じてしまうことがありません。
なおパネル内、スマートフォン版がある場合はそちらを表示する模様。使い方を考えてみたいので、そのあたりは追って記事にしようかと思います。
タブスタック
Vivaldiはドメインが同じページをタブグループとしてまとめられ、その複数のページをひとつのタブでEl CapitanのSplit Viewのように表示することができる…ということですが
解像度の低いモニタでは、レスポンシブ対応がされていないとキツそうですね先輩。
ステータスバーのページアクションでグレースケール
Operaってそういえばこういうことができたよな、と使うごとに少しずつ思い出しています。アクセシビリティ対応に、白黒表示はたまに使っていました。
同じタブなら、他のページに遷移してもリロードしてもアクションはそのまま。設定はタブごとです。ページをグレー化する拡張は不要になりますね。
ただしそれ以外は…なんだろう、無駄に高機能という言葉が浮かんでき
アドレスバーの履歴
かなり前、デフォルトブラウザをFirefoxにしていたことがありました。アドレスバーでのインクリメントサーチが使いやすかったのですが(拡張も入れていたか)、Chromeだと5~6件くらいしか出ない。直前にアクセスしたページのタイトルもロクに引っかからない。大した拡張も見つからないし、不満に思っていたところ。
たまたま上のキャプチャは履歴しか出ていませんが、ブックマーク・履歴の順で表示されます。Chromeでこういう拡張あったら教えてください待ってます。
タブをピン留め、ミュート
Chromeにタブを固定する機能がついた当時、「なんだ、普通に閉じられちゃうのか」とがっかりした覚えがあります。Vivaldiのピン留め機能はFirefoxと同様、ピンを解除しないかぎり閉じない。イメージとしてはこちらですよね。
小技ねーと思ったのは、動画や音楽を再生しているタブに表示されるスピーカーのようなアイコン。ふよふよ動いています。ミュートしようとマウスを近づけると少し大きめに。
欲を言えばSafariのように…
アドレスバーに再生中アイコンが表示されていると、便利ですよね。
♫Listening to Listen to Electro Swing Music – Jazzandrain.com
雨とジャズ、ときに轟く雷鳴。気に入りのBGMです。
ここまでの結論
メモリ消費は比較的? 少ないし、レスポンスも比較的? 速い。歯切れ悪い。
仕事道具として使えなければ乗り換えは考えられないし、やはりPC・スマホ含めた複数端末での同期ができるという点で、現状はChromeから逃れられないのです。
うちのブログのアクセス解析を見ると、iOS版Chromeはかなりの少数派。でもネットを見ていると私と同じ意見の方もいらっしゃるようで、なぜかほっとしています。
Chromium系ブラウザはいくつか試しましたが、結局のところノーマルChromeに戻ってしまうのが常なんですけどね…
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