庶民のいよかんオランジェット2016
市販のオランジェットは少ない上に高いというのは周知の事実。本格的な味で、それは美味しいだろうけど…。手間はかかるがお金はかけない、材料費1000円以下の庶民派いよかんオランジェットを、今年も。
2月は忙しくてそれどころじゃないと思ったのですが、合間合間に時間が取れそうだったので作ることにしました。待ち時間多いですしね、このスイーツ。
材料
例年通りはっさくを使うつもりでスーパーに行ったら売っていない…。しかたがないのでいよかんオランジェットに変更しました。煮込むなら皮が厚いはっさくのほうが丈夫でよかったんですけどね。
- いよかん3個
- トロピカーナ 100%オレンジジュース(必須)
- 明治ブラックチョコレート
- ロッテ クランキー
- 上白糖
- はちみつ(ねっとりした甘みが付きます)
- ココアパウダー(バンホーテンや純ココアなど)
使用したツールは不織布袋、クッキングシート、鍋、大きなボウル・ざる、スプーン、竹串、ゴムベラ、料理用はかり、ジップロックやビニール袋、大きなトレイ。裸エプロン。
作り方
基本的には昨年書いた 庶民のはっさくザクザクオランジェット に準じるので、重複している文章もあります。今回も調理時間は3日です。
1日目(皮の洗浄と苦味抜き)
- 大きめ鍋に湯を沸かしておく
- はっさくに塩を擦りつけて表面をずりずり手で揉み込み、よく洗う。皮に十字に包丁を入れ、四等分にして慎重に剥く
- 皮を沸騰した湯に入れて茹でる
- 再度沸騰したら火を止めて一晩もしくは一日程度放置する(水は数回変える)
2日目(皮の苦味抜きと味付け)
- 皮をざるに上げ、大きめ鍋に湯を沸かしておく
- いよかんのふやけた内側のワタを申し訳程度にスプーンでなでる(取り過ぎないように、汚いところだけ)
- 10分ほどで茹でこぼし、これを2回やったらザルにあげておく
- 四分割の一枚を4等分ないし5等分で細切りにし、重さを計っておく
前回は3回茹でこぼしましたが、途中食べてみて苦さがほどほどだったので2回で終わりにしました。完全に苦味がなくなってもあかんのですよね。
で、手順を書いておいてなんですが、わたくし勘違いして茹でる前にカットしてしまいました。味には影響ないけど皮の強度が…どうりで今年はちぎれるのが多かったわけだ…なので下の画像は本来の手順とは異なります。あー
気を取り直して。
ここからがオランジェットの核となる、皮をオレンジジュースと糖類で煮付ける作業です。きっちり煮付ければオレンジリキュールは要らないです。今回は白砂糖だけではなく、はちみつも使ってみました。
皮全量は375g。これに対し上白糖を130g、はちみつ50g、あとたまたま余っていたラカントSを40g。使う糖類で量は違うと思いますが、重さで言うと皮の6、7割から10割くらいでしょうかね。(はちみつと砂糖は同じ重さで糖度が違うので調整よろしく)
砂糖類は途中で足せるし煮詰まっていくので、汁を舐めてみて「あまー。でもみかんっぽい酸味もきちんと感じられる」となればOK。使うオレンジジュースは濃いタイプの、酸味の勝っているポンジュースやトロピカーナが最適かと思います。
鍋に皮とこれら砂糖類を入れ、トロピカーナをひたひたに入れます。これだけで十分ですが、私は果肉も使いたかったのでいよかん果肉を1.5個分、ジューサーにかけたものを不織布に入れて蓋にしました。
沸騰したら弱火でやさしくコトコト。
たまに優しくかき混ぜ、アクが出たら取ります。そして50分ほど煮たものがこちらに用意してございます。
皮が透き通り、とろとろ汁が残っているくらいで火を止めます。そのままにして全体が冷めたら、クッキングシートに一枚ずつ並べて2日目の作業は終了です。
3日目(皮を乾かしチョコのテンパリングとコーティング)
天日で乾かします…の予定がほとんど曇りだったんですよねー。どんまい。
砂や埃を捉えやすいので、不織布などでガードしておきます。これは三角コーナー用袋を切り開いたものです。
ある程度水分を飛ばすためですが、天日だと甘みをさらに凝縮させるのではないかなーと…。カラカラになるまでやる必要はありません。オランジェットの他にいよかんピールも作りたい人は、このあとグラニュー糖をまぶせばできあがり。
夕方、チョコのテンパリングを始めます。詳細は、前回の記事 の「温度計を持っていない私でも、これならできるテンパリング」の項をごらんください。やり方を知っている人はそちらで。
テンパリングすると、照りもさることながら口当たりがよくなるそうです。でも比較したことがないのでわかりません。
溶かし始め。
一心不乱にこね続け、気がついたら15分もテンパリングしてた。
こんなにやる必要ないです、たぶん。
いざコーティング。調理台のきちゃないゴミは見ないふりを。あ、その前に暖房は消しておいてくださいね。私、うっかりしてつけたままやってましたけど。
竹串を箸代わりにして皮をチョコにくぐらせ、ひとつずつ離してクッキングシートに置きます。寒い廊下に(室温によるが)30分から1時間放置…が待てなければ冷蔵庫に入れてください。うち、冷蔵庫余裕なくて…
これの他にもうひとつトレイが。
いよかん三個でも少なくない量のオランジェットができあがります。
固まるとクッキングシートから簡単に離れるので、ジップロックやビニール袋にオランジェットを入れ、ココアパウダーを入れ、折れないように優しくまぶします。から揚げ粉をお肉につける要領です。粉が少なくて済みます。
これにて任務完了。
冷蔵庫に入れて冷やしておき、ラッピングする人は適宜してできあがり。
エプロンを取って生まれたままの姿で、愛する人やそうでない人や友や家族にお見舞いしてやるがよかろう。
今年の副産物
すべて作り終わったあと、残って固まったチョコを再度テンパリングしようとしたら、鍋の上乗っけたままで汗をかいたのか、加熱するごとにボソボソに固まってしまいました。ボウルの中に水分は敵なんですねえ本当に。
なのですが、そのブツが固まってから試しに食べてみたらおいしいのなんの。
皮を漬け漬けされたチョコレートは、見事に味がしみてオレンジ風味のさくさくトリュフになっていました。オランジェットを作るといろいろ副産物ができると思いますが、今度からチョコは多めにテンパリングしておこうと心に決めました。
今年の出来
いくつか手順の失敗はありましたが、「柔らかく果実味が豊かな10年に1度の逸品」とボジョレーもどきのコピーを付けたいくらい美味しくできた…と思う…!
柔らかい果肉、鼻腔にふんわり広がるオレンジの香り。
確かに手間はかかるから毎週毎月は作りたくない。でも一年に一回ならと思うし、買うのよりも絶対に安いしうまいはずだ。うまいかもしれない。安いのは本当です。(気弱
ちなみに今回 @kerolabo さんが、私の昨年のレシピで作ってくれましたー!
なんまらうまそうー! ありがとうー!
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